Amazon の出品在庫を楽天や Shopify など複数モールとリアルタイムで同期できれば、売り越し・欠品リスクは激減し、販売チャンスを最大化できます。
「在庫同期ASIN指定」 を中心キーワードに、ASIN の確認と新規作成方法、FBA マルチチャネルや在庫一元管理ツールの選び方、そして 他モールとの連携までを初心者〜中級セラー向けにやさしく解説します。
目次
在庫同期が欠かせない理由
複数モール運営で最も怖いのは在庫ズレによる売り越しと欠品です。
売り越しは顧客キャンセル・ペナルティ・低評価につながり、欠品は販売機会の喪失を招きます。
さらに人的更新では在庫入力ミスや反映遅延が起こりやすく、規模が大きくなるほどコストとリスクは指数関数的に増大します。
ASIN の基礎「ASINってどうやって調べる?」
ASIN(Amazon Standard Identification Number)は Amazon が商品カタログを一意に識別する 10 文字コードで、書籍を除くすべての商品に付与されています。
在庫同期では 同じ商品を表す ASIN が各モールの商品と正しく紐づいているか が肝心です。
- Amazon 商品ページを下部へスクロールし「商品の情報」>「登録情報」欄を確認する
- URL 末尾 /dp/◯◯◯/ 部分に表示される「B0~」で始まる 10 桁を抜き出す
- バリエーション品はカラーやサイズを選択した状態で子 ASIN を取得する
- 大量取得は在庫レポート(レポート>出品レポート)をダウンロードし CSV から抽出する
こうして得た ASIN と他モール SKU を 1:1 または 1:多でマッピングすることで、ツールが在庫を正確に減算できます。
ASIN が無いときの「ASINの新規作成」
まだ Amazon カタログに無い商品は、セラーセントラルから新規 ASIN を生成します。
- セラーセントラル>カタログ>商品登録で「Amazon で販売されていない商品を追加」を選択
- カテゴリ選択後、JAN/EAN/UPC を入力(無い場合はコード免除申請を先に実施)
- 必須属性を入力して保存すると自動で ASIN が割り当てられる
- 親子バリエーションを設定する場合は親 ASIN を先に作成し、子 ASIN を紐づける
新規 ASIN 取得後は SKU 一覧を CSV でエクスポートし、在庫同期ツール側のマスタに取り込むと管理がスムーズです。
在庫同期のしくみと FBA マルチチャネル
Amazon の FBA 在庫を他モールの注文にも利用できる FBA マルチチャネルサービス は、受注~出荷を Amazon にまかせつつ各チャネルの在庫数を統一できる強力な仕組みです。
ただし手動依頼では反映遅延が生じやすいため、API 連携ツール(クロスマやシッピーノ等)で自動化するのが定石です。
同期は
「FBA在庫取得 → ツールで在庫再計算 → 各モール API 更新」
が 5〜10 分間隔で回り、ASIN/SKU 連携が正しければモール側の在庫は実在庫とほぼリアルタイムで一致します。
よくあるトラブルと対策
在庫同期をしていない場合や、ミスがあったときの頻出トラブルは下記。
- ラグが戻って売り越し発生
- 残りわずかの商品は安全在庫を設定し、在庫0トリガの即時 API 更新を併用する。
- ASIN 重複による同期失敗
- JAN コードが違う類似商品に新規 ASIN を発行しないよう、出品前検索を徹底。
- CSV 上書きミス
- クロスマやGoQSystemの加減算モードなら「+5」「-3」の形式で調整でき事故を防げる。
通常、マスタ整備や運用体制整備に不備があり、上記のようなトラブルが起きがちです。
在庫同期ツール(ASIN指定ができるもの)の導入フロー
ASINで在庫連携できるしくみを使いたい場合、通常は下記のような手順になります。
- ASIN マスタ整備 – Amazon で ASIN を取得(既存検索/新規作成)し、他モール SKU とペアをリスト化
- SKU 統一/変換 – SKU が異なる場合はツールの紐付け機能または変換テーブルを設定
- ツール選定と初期設定 – 更新間隔・コスト・対応チャネルを比較し導入
- FBA 連携 – FBA 在庫レポートを取得し、ツールへ自動取込
- テスト同期 – テスト商品で在庫増減を行い、各モールの反映時間と数値を検証
しかし、ASINマスタ整備、SKU統一などは、導入時に大きな手間になります。
楽天市場、メルカリShopsなどと併売している場合、全く別の商品コードで出品していることがあるからです。
例)ASINが「A1234BC56」というTシャツの場合、
楽天市場の商品管理番号(商品URL)を「simple-tshirt」、商品番号を「001」、
SKU管理番号は「rak-001」、システム連携用SKU管理番号を「Tshirt-001」と出品していることがあります。
この場合、ASINと楽天の商品を紐づけるマスターを作っていく必要があります。
クロスマなら“ASINマスタ作り”は丸ごと不要
「ASIN を一覧で整備して SKU と突き合わせて…」そんな面倒はクロスマにはいりません。
Amazon セラーとクロスマを API 連携すると、クロスマ側があなたのカタログを一括スキャンし、ASIN/SKU/画像/説明文まで自動で吸い上げてくれます。
そのまま 楽天・Yahoo!・Qoo10・メルカリShops などへワンクリック出品&在庫連動 が走るので、従来ツールで必須だった ASIN マスタの作成・保守工数はゼロになります。
なぜマスタ整備が不要なのか?
自動商品取得エンジン
クロスマは 10~20 分間隔で Amazon の SKU 情報を取り込み、ASIN 変更や新規追加をリアルタイム反映。
表計算での管理が不要です。
ASIN個別入力も CSV 一括も対応
併売用(Amazon で販売中)ならクリックだけ、専売用でも ASIN を入力するだけで商品データ一式を生成できるため、マスタを人力で作る必要がありません。
モールごとの SKU 自動紐づけ
出品時に各モールの商品コード・SKU をクロスマが保持するので、在庫差分を自動で突き合わせて減算。
SKU 変換テーブルをわざわざ用意しなくても在庫が一致します。
定額制で追加モールもそのまま
新モールを増やしても追加料金なしで API 連携が広がるため、「モール追加のたびにマスタを作り直す」負担も生まれません。
使い始めの流れ(超ざっくり)
- クロスマに Amazon セラーセントラルの MWS(SP-API)権限を付与
- 「商品取得」をクリック → 全 ASIN が自動でクロスマに登録
- 出したいモールを選んで「出品/更新」を押すだけ
- 受注が入るとクロスマが在庫を再計算し、各モールと Amazon の在庫を同時更新
これだけ!
ASIN マスタを Excel で整えたり、SKU マッピング表を共有したり――そんな作業は過去のものです。
まとめ
在庫を複数チャネルで売り切る時代、「ASIN を正確に紐づけ、最短間隔で自動同期させる」 ことが売上拡大と顧客満足のカギです。
- ASIN を調べる / 新規作成する手順をマスター
- FBA マルチチャネル+在庫一元管理ツール を組み合わせる
- 他モール連携まで視野に入れ、リアルタイム同期体制で売り越しを防止
これらを押さえれば、在庫同期は煩雑な手作業からビジネスを加速させる強力な武器へと変わります
最適なツールと設定で“手間ナシ・売り越しゼロ”の世界を実現しましょう!