個人事業主が知っておきたい!ネットショップの「買う側」と「売る側」の経費・開業届のすべて

個人事業・副業をしていてネットショップを利用する際、

「経費で落とせる?」
「領収書はどうする?」
「開業届は必要?」

といった疑問が必ず浮かびます。

さらに「自分でもネットショップを始めてみたい」と考えたとき、

「初期費用は?」
「副業で始められる?」
「おすすめのサービスは?」

が気になるポイントです。

この記事では、

  • ネットショップで買う立場の個人事業主向けの経費処理方法
  • ネットショップを始める立場の個人事業主向けの開業手順・サービス選び

を分かりやすく解説します。

個人事業主がネットショップで購入する場合|経費処理の基本

1. 経費計上の大原則

「事業に関連する購入かどうか」が最も重要です。

例として挙げられるのは、

  • 事務用品(プリンター用紙・インク)
  • 業務用PC・ソフト
  • 商品撮影用カメラ
  • 配送用ダンボール

といった物品の購入です。

2. 領収書・請求書の扱い方

ネットショップの注文完了メール

件名・日付・金額・商品名が記載されていれば領収書代用可

PDF領収書

多くのECサイトでダウンロード可能(例:Amazonの「領収書を表示」)

クレジットカード明細

支払い証明として利用可能(但し「事業用カード」が望ましい)

3. 開業届を出していない場合の注意点

開業届を提出していなくても、事業所得がある場合は経費計上できます。

ただし、税務調査で「事業性」を証明する必要があるため、

  • 購入目的を明確に(例:メモに「事務用品購入」と記載)
  • 事業用と個人用を混同しない(別口座・別カードを推奨)

といった注意が必要です。

個人事業主がネットショップを「始める」場合|開業届のメリット

1. 開業届を出す3大メリット

手間だと感じますが、メリットが多数あります。

青色申告で最大65万円控除

白色申告より大幅に節税可能

事業用口座・クレジットカードが作りやすい

屋名義での取引が信用向上

経費の幅が広がる

広告費・通信費・交通費など「事業関連費」を明確に計上

2. 開業届の提出期限

提出しなくてもペナルティはありませんが、上記のメリットがあります。

裏を返せば、上記の節税や口座取得ができないことは大きなデメリットといえます。

また原則として

  • 事業開始後1ヶ月以内(税務署に「個人事業の開業届出書」を提出)
  • 青色申告をしたい場合は、事業開始から2ヶ月以内に別途申請

のタイミングが重なればもっとも節税効果があります。

3. 初期費用0円で始めるおすすめサービス

サービス名 特徴 手数料
メルカリShops スマホで簡単出品・月額無料 販売額の10%
BASE デザイン性高く集客ツール充実 月額0円~
STORES 決済方法が豊富・実店舗連携可能 月額0円~
Shopify 多言語対応・グローバル展開向け 月額3,900円~

副業向けアドバイス

最初はメルカリShopsやBASEでテスト販売し、売上が伸びたらShopifyや自社サイトへ移行するのがおすすめです。

経費として認められる主な項目(買う側・売る側共通)

1. 買う側の経費例

  • 業務用品購入費
  • 書籍・研修費(事業スキル向上のため)
  • 通信費(インターネット料金の50%など按分)

2. 売る側の経費例

項目 具体例
初期費用 ドメイン取得費・ECプラットフォーム利用料
運営費 広告費・決済手数料・配送料
設備費 撮影機材・パッケージデザイン代

注意点

  • 10万円以上の高額備品は「減価償却」が必要
  • プライベート使用分は按分計算(例:業務用PCの私的利用20%→経費80%)

個人事業主のための効率化ツール

1. 会計ソフト

手頃なもの・小規模向けのものでよいので、導入しておきましょう。

各種申告書の提出の際に役に立ちますし、期日前にシステム上で作成・印刷までできます。

逆に言えば、無い場合はすべて手動で集計し、手書きで申告書を提出しなくてはいけません。

freee

領収書写真撮影で自動仕訳

マネーフォワード

銀行口座・クレジットカード連携で資金管理

2. 多販路管理ツール

クロスマ

Amazon出品データを楽天・ヤフー・メルカリへ自動転送→在庫管理・価格調整・受注処理を一元化

まとめ買う側も売る側も「事業性」がすべての鍵

個人事業主がネットショップを利用する際は、

  • 購入時:領収書を電子で保存・用途を明確に
  • 販売時:開業届提出で青色申告のメリットを享受

そして「売る側」にステップアップするなら、

  • 初期費用0円のサービスでテスト販売
  • 売上が安定したらクロスマで多販路展開

ECは個人事業主にとって最も身近なビジネスチャンスです。

まずはメルカリShopsやBASEで気軽に始めてみてはいかがでしょうか?