楽天市場の出店審査は厳しいことで知られています。
書類審査・開店前審査のそれぞれでチェックされるためです。
そのため、「審査に落ちたらどうしよう?」と考えて出店を躊躇している方もいるでしょう。
しかし、審査に落ちても再度申請が可能ですし、ポイントを押さえることで審査を通過することも十分に可能です。
本記事では、楽天市場の出店審査を通過するための対策方法や必要書類、流れなどを徹底解説します。
また楽天市場やAmazonなど、複数モールを運営している方におすすめのツールも紹介しますので、あわせてご覧ください。
目次
1. 楽天市場の出店審査は2種類
楽天市場の出店審査は、出店申請直後と開店前のタイミングで行われます。
それぞれで厳格にチェックされるため、出店審査が厳しいといわれる所以でもあります。
種類① 書類審査
楽天市場の書類審査とは、申し込みページから入力した内容や必要書類・資料に不備がないかを確認する審査です。
例えば食品を取り扱う予定であれば、「食品衛生法に基づく影響許可」や「食品衛生責任者」などの書類がそろっているかです。
また、ガイドラインや出店規約に違反していないかも同時にチェックされます。
書類審査の必要書類は、次章の「楽天市場の出店審査に必要な書類」で詳しく解説します。
種類② 開店前審査
楽天市場の開店前審査とは、RMSで店舗ページを構築し、開店できる状態にしてから受ける最終チェックのことです。
開店前審査では関係法規を遵守しているか、ガイドライン・出店規約に違反していないかをチェックされます。
例えば美容用品を取り扱う予定の場合は、薬機法に抵触していないか、店舗ページから外部サイトへ誘導していないかなどです。
2. 楽天市場の出店審査に必要な書類
楽天市場の出店審査の通過には、必要な書類を正確に把握する必要があります。
なぜなら不備があると、審査落ちの原因になりかねないためです。
必要な書類の一覧は以下のとおりです。
- 出店申込書
- 審査書類
- 商材の写真
- 登記簿謄本
- 取扱予定商材の販売に必要な営業許可・資格などの書類
取扱予定商材が古物や酒類、食品、医薬品などの場合は必要な営業許可や資格の取得を済ませておきましょう。
また個人事業主の場合は上記の書類に加えて、下記の3点も必要になります。
- 住民票
- 印鑑証明書
- 実店舗の写真
必要書類について不安がある方は、楽天の担当スタッフに確認するのもおすすめです。
3. 楽天市場の出店審査の流れと必要な期間
引用:楽天
楽天市場の出店審査の流れは、大まかに分類すると以下の4つのステップになります。
各ステップの内容とかかる期間について解説します。
ステップ① 書類審査の申請
「楽天市場」の「出店申込」から、必要情報の記入・書類を提出して、書類審査を申請します。
書類審査を申請する際は、事前にガイドブックや出店規約を確認し、必要な書類を準備しましょう。
書類審査の結果がでるまでには、約2週間から1ヵ月の時間がかかります。
ステップ② 店舗ページや商品ページなどを構築
書類審査を通過すると、RMSのログインIDとパスワードが届きます。
RMSとは、楽天市場の店舗管理システムのことです。
RMSにログインして店舗ページや決済ページ、特定商取引法に基づく表記などを作成して店舗を構築します。
ステップ③ 開店前審査の申請
店舗の構築が完了したら、「開店前審査項目をチェックする」のチェック項目を確認して、いよいよ開店前審査の申請です。
審査結果がでるまでには、約2週間から1ヵ月がかかります。
ステップ④ 開店前審査の通過で出店審査クリア
開店前審査を通過すると、楽天市場の出店審査はクリアです。
あとは商品数を増やしたり、SEOやWeb広告などのマーケティングを実施したりして、ECサイトの運営に注力しましょう。
4. 出店審査に落ちた場合の対策方法
楽天市場の出店審査は厳しいため、落ちてしまうこともあります。
落ちた場合は、以下の5つの対策を実施して再度申請しましょう。
対策① 取扱予定商品に禁止商品がないか確認する
取扱予定商品に禁止商品が含まれていると、審査落ちの要因となります。
そのため対策方法として、まずは取扱禁止商材が含まれていないかを確認してください。
■取扱禁止商材の一例
禁止理由 | 例 |
法令で販売・所持が規制されている | ・銃、刀 ・麻薬、覚せい剤 ・盗品 |
公序良俗・モラルに反する | ・盗撮機器 ・モザイク除去機器 ・嫌悪感や不快感を与える商品 |
譲渡・転売が禁止されている | ・クレジットカード ・預貯金通帳 |
悪用される可能性がある | ・個人情報を含む名簿や住民票 ・社員証や入館証 |
青少年の保護育成上好ましくない | ・アダルトグッズ ・卑猥なビデオ・DVD・写真集・雑誌 |
危険性がある | ・爆発物 ・毒物 ・スタンガン |
他人の権利・ 利益を侵害する可能性がある |
・偽ブランド品 ・無断で撮影したブロマイド ・コピーガードキャンセラー |
楽天が不適切と判断している | ・根拠のない、非科学的な表現を用いた商品 ・消費期限の切れた食品・使用期限の切れた医薬品 |
上記以外にも取扱禁止商材があるため、判断に迷う商材がある場合は楽天の担当スタッフに確認しましょう。
対策② 開店前審査項目をチェックする
開店前審査に進む前に、下記の項目をチェックしてください。
■開店前審査のチェック項目
- 取扱禁止商材を取り扱っていないか
- 外部リンクを設置していないか
- 電話やFAXなどによる注文を促していないか
- BillPayへログインして初回出店料を支払っているか
- 情報漏洩を防ぐためにウィルス対策ソフトを導入しているか
- 出店規約を十分に確認しているか
- 店舗運営ルール検定試験に合格しているか
- 特定商取引法で定めらえた内容を記載しているか
抜けのある項目については、対策が必要です。
対策③ ガイドラインに違反していないか確認する
ガイドラインや出店規約に違反している場合、審査を通過できません。
ガイドライン・出店規約を熟読して、違反がないように店舗を構築する必要があります。
出店規約と各種ガイドラインのダウンロード方法は、以下のとおりです。
■出店規約のダウンロード方法
- 「楽天市場」の公式ページへ移動する
- 「資料請求」をクリックして必要事項を記入する
- 資料をダウンロードする
出店規約やガイドブック、成功事例など出店者の役立つ情報が満載なので、出店を検討している段階で資料請求しましょう。
■店舗運営ガイドブックの詳細
- 「出店審査や取扱商材に関する注意事項」に移動する
- 「店舗運営ガイドラインについて」から各種ガイドラインをダウンロードする
対策④ 開業届を提出して個人事業主になる
個人で出店するには個人事業主になる必要があるので、事前に税務署に開業届を提出してください。
開業届を提出していない、あるいは副業での出店は審査に通らないためです。
対策⑤ 商品の販売実績を作る
楽天市場の出店審査には、商品の画像や実店舗の画像の確認といった項目があります。
楽天市場のブランドを守るために、本業として商品を取り扱っているかどうかを重要視しているためです。
そのため、これから物販に取り組みたい方は、楽天以外のECサイトや実店舗にて販売実績を作る必要があります。
5. 出店審査を通過しても注意すべき運営方法
出店審査を通過しても、ガイドラインや出店規約は守る必要があります。
違反した運営方法をすると、厳しいペナルティを課せられる可能性があるためです。
とくに注意すべきなのは以下の3つです。
注意点① レビューを意図的に操作する行為
楽天のガイドラインでは、「いわゆるサクラ行為」を禁止しています。
いわゆるサクラ行為とは、店舗関係者なのに顧客を装って自店にレビューを投稿したり、ユーザーに誤解や混乱を与えたりする行為のことです。
商品をより良く見せようとして、自作自演のレビュー投稿や、意図的にレビューを操作する行為はしてはいけません。
注意点② 外部リンクを貼る行為
楽天市場は外部リンクを貼ったり、URLを記載したりする行為を禁止しています。
例えば独自ドメイン店にリンクを貼ることで、課金を回避したり、顧客を流入させたりできるためです。
他ECモールやECサイトで使った文章を楽天の商品説明文に流用する場合は、外部リンクが残っていないかを必ず確認しましょう。
複数モール運営効率化ツールの『クロスマ』であれば、このような商品ページの作成も簡単にできます。
注意点③ 景品表示法や薬機法などの遵守
ECサイトで商品・サービスを販売する際は、関係法規を遵守することが重要です。
法律に抵触すると、罰則などのペナルティを課せられる可能性があるためです。
また楽天市場でも、ガイドラインで薬機法や景品表示法の遵守を求めていることからもわかるように、厳しく取り締まっています。
トラブルやペナルティを避けるためにも、関係法規の遵守を徹底しましょう。
6. 複数モールに出店するならクロスマがおすすめ
楽天市場に加えて、AmazonやYahoo!ショッピングで出店している方におすすめのツールは『クロスマ』です。
複数モールの運営に開発されたツールで、作業効率を大幅に改善できるためです。
この章では『クロスマ』の特徴やメリット、利用方法について紹介します。
クロスマの特徴
複数モールの運営に特化したツールの『クロスマ』には、3つの特徴があります。
特徴① 複数ECモール運営に必要な機能がオールインワン
『クロスマ』の特徴は、複数モールの運営に特化した機能が搭載されていることです。
具体的には、複数モールの在庫管理・受注管理・商品管理・売上管理をツールで一元化できることです。
例えば在庫管理では、複数モールの在庫数を自動調整するため、在庫調整の手間を省けます。
さらに作業の自動化や出荷依頼のメール送付など、あるとうれしい機能も搭載しているのが魅力です。
特徴② 新規ショップ作成の代行サービス
『クロスマ』は、新規ショップ作成の代行を15,000円(税別)で引き受けています。
サービス内容は各モールの初期設定や開店の準備、テンプレートを活用したストアデザインの作成などです。
リソース不足や担当者の不在などで、ECモールの立ち上げが進まない方におすすめです。
ただし、出店審査のサポートはしていないので注意してください。
特徴③ シンプルな料金プラン
『クロスマ』の特徴は、シンプルな料金プランです。
連携モール数により初期費用は変動するものの、月額料金はモール数や売上に関わらず一定の金額で利用できます。
そのため、必要なランニングコストが計算しやすく、売上を伸ばすほどにコスパが良くなります。
クロスマを利用するメリット
『クロスマ』を利用するメリットは以下の4つです。
各メリットにより、複数モール運営の手間や作業時間を削減できます。
メリット① 受注・商品・売上の一元管理
1つ目のメリットは複数モールの一元管理です。
全ての受注状況を『クロスマ』から確認できますし、情報の更新の際もわざわざ各モールの管理画面を開く必要がありません。
つまり、複数モール運営の課題を解消できるのがメリットです。
メリット② 作業の自動化
『クロスマ』はECサイト運営における作業を自動化できます。
例えば、受注時のサンクスメールの送信や連携倉庫への出荷指示、入金確認などです。
『クロスマ』を導入すると、作業の自動化により91%の作業時間の削減が期待できます。
メリット③ 在庫数の自動調整
『クロスマ』のメリットは、複数モールの在庫数を自動で調整してくれることです。
例えば、楽天市場で商品が売れると、Yahoo!ショッピングやAmazonの在庫を1つ減らしてくれます。
自動で行われるため、作業効率が高まりますし、ツールによる変更なので入力ミスといったヒューマンエラーの削減にもつながります。
在庫数を自動で調整することで、「在庫切れなのに受注してしまう」や「在庫があるのに在庫切れ表示になっている」なども防げるでしょう。
メリット④ 商品ページのワンクリック作成
『クロスマ』はAmazonの商品データを使って、他ECモール用の商品ページを作成する機能が搭載されています。
商品ページ作成機能を使うことで、作業時間を大幅にカットできます。
クロスマの利用方法
利用開始までの手順は以下の4つです。
『クロスマ』を使ってみたいという方のために、各ステップをわかりやすく解説します。
ステップ① 事前準備
『クロスマ』を利用するためのはじめのステップは、事前準備です。
「新規ショップ作成の代行サービス」でも紹介したように、『クロスマ』は新規ショップ作成代行サービスを提供していますが、出店申請はサポートしていません。
そのため事前準備ですべきことは、自分で各モールの出店審査の申請です。
ステップ② お申し込み
『クロスマ』の「お申し込み」をクリックして、モール連携数や氏名、電話番号などの必要事項を入力してください。
ステップ③ 初期設定・ストア構築
申し込むと、『クロスマ』がアカウント発行やストアデザイン構築・ストア初期設定などを行います。
初期設定にかかる期間はストア未開店の状態か、すでに開店している状態かで異なります。
- ストア未開店:最大3週間
- ストア開店済:最大1週間
ステップ④ ご利用開始
ストア構築・初期設定が完了すると、『クロスマ』を利用して複数モールの運用を開始できます。
利用開始のタイミングは、クロスマスタッフから届くメールでわかりますので、申し込み後は定期的にメールの確認をしましょう。
7. 楽天市場の出店審査に関するよくある質問
楽天市場の出店審査に関して、よくある質問は以下のとおりです。
- Q1. 楽天市場の出店審査にはどのような種類がありますか?
- Q2. 出店審査に必要な書類を教えてください
- Q3. 出店審査の流れが知りたい
- Q4. 楽天市場の出店審査に落ちた場合はどうすれば良いですか?
- Q5. 開店後に注意すべきことはありますか?
- Q6. 個人の副業でも出店審査を通過できますか?
- Q7. 外国人や海外から申請する場合、出店審査を通過できますか?
Q1. 楽天市場の出店審査にはどのような種類がありますか?
楽天市場の出店審査は「書類審査」と「開店前審査」で、内容・タイミングが異なります。
詳しくは、「楽天市場の出店審査は2種類」をご確認ください。
Q2. 出店審査に必要な書類を教えてください
企業と個人事業主、それぞれの必要な書類は以下のとおりです。
■企業・個人事業主共通
- 出店申込書
- 審査書類
- 商材の写真
- 登記簿謄本
- 商材の販売に必要な営業許可・資格などの書類
■個人事業主
- 住民票
- 印鑑証明書
- 実店舗の写真
詳しくは「楽天市場の出店審査に必要な書類」を参考にしてください。
Q3. 出店審査の流れが知りたい
出店審査は以下のように、書類審査・店舗構築・開店前審査の順で進みます。
詳しくは「楽天市場の出店審査の流れと必要な期間」をご覧ください。
Q4. 楽天市場の出店審査に落ちた場合はどうすれば良いですか?
楽天市場の出店審査に落ちた場合は、対策後に再度申請しましょう。
有効な対策方法は以下の5つです。
それぞれの詳しい対策内容は、「出店審査に落ちた場合の対策方法」でご確認ください。
Q5. 開店後に注意すべきことはありますか?
出店審査に通過しても注意すべきことはあります。
それは楽天市場のガイドラインや出店規約に則った運営をすることです。
とくに以下の3つについては注意しましょう。
注意すべき理由については、「出店審査を通過しても注意すべき運営方法」で紹介しています。
Q6. 個人の副業でも出店審査を通過できますか?
個人の副業では出店審査を通過できません。
なぜなら個人で出店するには、個人事業主でなければならないためです。
また、本業として商品を取り扱っていると証明する必要があるのも、副業では出店できない理由です。
Q7. 外国人や海外から申請する場合、出店審査を通過できますか?
外国人や海外からの申請の場合でも、出店審査を通過できる可能性はあります。
なぜなら、ガイドラインで外国人や海外からの出店が禁止されていないためです。
ただし審査基準が公開されていないため、国内の企業や個人事業主と審査基準が同じかはわかりません。
8. まとめ|楽天市場の出店審査はしっかりとした対策で通過しよう
楽天市場の出店審査が厳しい理由は、書類審査と開店前審査で細かくチェックされるためです。
そのため、書類や入力間違いの不備などで落ちる可能性もあります。
もし落ちてしまったら、以下の対策を施してから再度申請しましょう。
- 取扱予定商品に禁止商品がないか確認する
- 開店前審査項目をチェックする
- ガイドラインに違反していないか確認する
- 開業届を提出して個人事業主になる
- 商品の販売実績を作る
また複数モールに出店している方は、作業時間を大幅に削減できるツール『クロスマ』の導入を検討してみてください。