楽天への出店方法は、審査落ちしないために以下のポイントを押さえておく必要があります。
- 出店の流れ
- 必要書類や手続き
- 出店規約の把握
本記事では楽天市場への出店を検討している方に向けて、出店方法や必要書類、審査落ちする理由について詳しく解説します。
また、楽天の出店におすすめの運用効率化ツール『クロスマ』についても紹介しますので、あわせてご覧ください。
目次
1. 楽天市場への出店方法の流れ
引用:楽天
楽天市場は1億人以上の会員数による集客力や、28.0%ものインターネット通販市場のシェア率などが魅力のECモールです。
しかし、出店審査が厳しいことでも知られています。
楽天市場でスムーズに開店するには、以下の出店方法の流れについて押さえておく必要があります。
■出店方法の流れ
ステップ① 事前準備
まずは事前準備のために、「楽天市場」から資料請求をしてください。
出店方法や成功事例、出店規約、出店ガイドの資料がダウンロードできます。資料請求は無料なので、出店を検討している段階で請求するのがおすすめです。
次に、出店審査に必要な書類や資料を用意します。
■必要書類・資料一覧
- 出店申込書
- 審査書類
- 取扱予定商材の販売に必要な営業許可・資格の書類
- 商材の写真
- 登記簿謄本
- 住民票
- 印鑑証明書
- 実店舗の写真
取扱予定商材の販売に必要な営業許可・資格の書類とは、中古品であれば古物商許可証といった書類のことです。
ほかにも医薬品や食品、酒類、ブランド品など多数の商材で必要になります。
取扱商材が該当するか不明な場合は、楽天の担当スタッフに確認しましょう。
ステップ② 出店申し込み(2週間~1ヵ月)
次に「楽天市場」の「出店申込」から、出店者の基本情報の入力や用意した書類を提出します。
申し込みが完了すると、楽天による出店審査があります。
出店審査を通過して、RMSのログインIDとパスワードがメールで届いたら次のステップに進んでください。
また出店審査の結果のメールが届くのは、2週間から1ヵ月ほど時間がかかります。
■注意点
- RMS利用開始日から課金開始で、20日以内に初回出店料を入金する必要がある
- 期限内に入金が確認できない場合は、RMSを利用できなくなる
ステップ③ 開店準備・開店前審査(2週間~1ヵ月)
RMSにログインして、楽天市場の店舗を作成します。決済方法や配送の準備など、開店準備を進めましょう。
ちなみにRMSとは、「店舗構築」「受注管理」「メール配信」「データ分析」の4つの機能により、楽天市場の店舗運営ができるプラットフォームのことです。
店舗ページや商品ページの作成が完了すると、開店前審査に進みます。
ステップ④ 開店
開店審査を無事通過すると開店で、実際に注文が入ってきます。
この段階で出店完了なので、商品の追加や開発、カスタマーサポートといった運営に力を注ぎましょう。
2. 楽天市場への出店費用について
楽天市場への出店で気になるのは、「出店費用」ではないでしょうか?
そこで、この章では3つの料金プランと初回に必要な出店料について紹介します。
楽天市場の3つの料金プランは以下のとおりです。
引用:楽天
月額料金は「がんばれ!プラン」が12ヵ月分の一括払い、「スタンダードプラン」「メガショッププラン」が6ヵ月分の一括払いのため、初回出店料は以下となります。
引用:楽天
楽天の出店にかかる費用については、「楽天市場への出店費用や手数料を徹底解説!他ECモールとの比較も紹介」にて詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
3. 楽天市場の出店審査・開店前審査で落ちる理由
楽天市場の出店でハードルとなるのが出店審査や開店前審査です。
各審査は2週間から1ヵ月ほど時間がかかるため、審査に落ちると開店が遅れるためです。
楽天市場の審査の判断基準は公開されていないものの、落ちる原因の多くは以下の4つに該当しています。
■出店審査・開店前審査で落ちる理由
落ちる理由と対策について紹介します。
理由① 提出書類や記入内容に不備がある
1つ目の理由は、提出書類や記入内容の不備です。
「事前準備」で紹介したように、楽天への出店には提出しなければならない書類や資料があります。
これらの必要書類を提出していない場合や書類に不備がある場合は、審査に通りません。
また、申込時の入力内容に不備があっても審査が通らない原因となります。
■提出書類・記入内容の対策
- 楽天の担当スタッフに必要な書類・資料を確認する
- 申し込みの際に入力間違いがないかを確認する
理由② 取扱禁止商品の販売を予定している
取扱予定商品に取扱禁止商品を記載した場合は、出店審査に通りません。
楽天市場の取扱禁止商品は以下のとおりです。
■取扱禁止商材一覧
- 販売や所持が規制されているもの
- 公序良俗・モラルに反するもの
- 譲渡・転売が禁止されているもの
- 悪用される可能性のあるもの
- 青少年の育成上、好ましくないもの
- 危険なもの
- 他人の権利・利益を侵害する可能性のあるもの
- その他、楽天が不適切と判断したもの
例えば、銃刀法に違反するものやアダルトグッズ、爆発物、ブランドの真正品と証明できない商品などです。
■取扱禁止商品における対策
- 取扱禁止商品に抵触していないか、出店規約をよく確認する
- 判断に迷う商品は担当スタッフに確認する
理由③ 個人の副業で出店している
個人が楽天市場へ出店するには、税務署に開業届を提出している必要があります。
つまり個人事業主ではない、個人の副業では審査に通りません。
■個人の場合の対策
- 開業届を提出して個人事業主になる
- 実店舗がなければ、本業としてのECサイト運営実績を作る
理由④ ガイドラインに違反している
楽天市場のガイドラインに違反している場合は、審査に通りません。
例えば、以下の行為がガイドライン違反となります。
■ガイドライン違反例
違反例 | 内容 |
外部リンク | 店舗ページ内に楽天外部へのリンクを貼る、あるいは外部URLの記載 |
課金回避 | メールや電話、FAXによる注文の誘導など、課金回避を目的とした行為 |
サクラ行為 | 関係者による自店舗へのレビュー投稿 |
画像無断転載 | 掲載許可を確認できない画像の転載 |
第1商品画像の違反 | 楽天市場が定めるテキスト占有率・枠線・背景などを遵守していない第1商品画像の登録 |
楽天市場のガイドラインは、「楽天市場」の「店舗運営ガイドラインについて」からダウンロードできます。
■ガイドライン違反への対策
- ガイドラインをよく読み遵守する
4. 楽天市場に出店するメリット
「楽天市場への出店はどのようなメリットがあるの?」や「他のECモールに比べて優れているポイントはどこ?」など、疑問をお持ちの方もいるでしょう。
楽天市場への出店で得られるメリットは以下の4つです。
■楽天市場に出店するメリット
メリット① 圧倒的な集客力
引用:楽天
楽天市場に出店するメリットは、圧倒的な集客力で売上アップが期待できることです。
実際に2022年の楽天の国内EC流通総額は5.6兆円で、国内のインターネット通販市場において28.0%ものシェアを獲得しています。
その大きな要因は、知名度の高さや1億人以上の会員数です。
つまり、楽天の集客力を自社のECサイト運営に活用できるのがメリットです。
メリット② 専任コンサルタントによるサポート
楽天市場に出店すると、専任のECコンサルタントがサポートしてくれます。
商品のジャンルに特化したプロのコンサルタントと一緒に、店舗の実情に合った販売戦略を考えられるのがメリットです。
コンサルタントは他の店舗の成功事例を多く知っているので、効果的な売上アップの施策を立案できるでしょう。
メリット③ 楽天大学の無料受講
楽天出店のメリットは、楽天大学やRUx(アールユーエックス)を無料で受講できることです。
RUxとは、EC運営のノウハウを900本以上の動画で学べるeラーニング型の学習サービスです。
また楽天大学のオンライン勉強会では、知識を深めるだけではなく、店舗同士の意見交換の場としても活用されています。
このように知識を深めるコンテンツや店舗同士の輪をつなげる場が用意されているので、ECサイト運営の初心者でも安心です。
メリット④ 大規模なイベント・セールが豊富
楽天市場では「楽天スーパーSALE」や「お買い物マラソン」など、大規模なイベントやセールが頻繁に開催されています。
どちらもポイント倍率が最大10倍になるため、楽天会員の購買意欲が高まるイベントです。
毎月このような大規模なイベントやセールが開催されるため、うまく活用できれば大きく売上を伸ばせます。
5. 楽天市場への出店で成功するためのポイント
楽天市場は集客力が強いものの、出店するだけで売上アップできるとは限りません。
すでにライバル店が出店している可能性もあるためです。
そこで楽天市場で成功するためには、以下のポイントを押さえた施策が必要となります。
■楽天市場で成功するためのポイント
ポイント① 検索結果の上位に表示させる
楽天市場で成功するには、楽天の検索結果の上位に自社商品を表示させることです。
なぜなら楽天会員が検索したページに表示させることで、購入してもらえる可能性が高まるためです。
検索エンジンで上位表示のための対策をSEOと呼ぶことから、楽天SEOとも呼ばれます。
具体的な対策方法は以下のとおりです。
■楽天SEOの具体例
- 売上につながるキーワードを選定する
- 商品名や商品説明文、キャッチコピーなどにキーワードを盛り込む
- ディレクトリIDを適切に設定する
これらの対策を施すことで、売上アップやレビューの書き込みなどにより、さらなる上位表示を目指せるでしょう。
ポイント② 楽天市場の広告を活用する
引用:楽天
楽天市場の広告を活用することで、新規顧客の獲得や売上拡大、知名度の向上が期待できます。
楽天グループの月間アクティブユーザーは3,900万人なので、多くのユーザーに訴求できるためです。
また楽天市場の広告のタイプは以下のように複数あります。
■楽天市場の広告タイプ
- 検索連動型広告
- ディスプレイ広告
- 動画広告
- ソーシャル広告
- メール広告
- 成果型報酬広告
これらの中から予算や目的に合わせて、広告を選択することで、効果的に露出を増やせます。
ポイント③ メルマガ配信を実施する
メルマガはリピーターの獲得に役立つマーケティング施策です。
なぜなら既存顧客にお得な情報や役立つ情報を発信することで、購買意欲を高められるためです。
また、適度なメルマガ配信は顧客との関係を維持するのにも役立ちます。
メルマガ配信のコツは以下のとおりです。
■メルマガで成功するためのコツ
- 思わずクリックしたくなるようなタイトルにする
- ターゲット層を意識して配信時間を設定する
- イベントやセールに合わせて配信する
- メルマガ配信後は効果について分析する
ポイント④ 集客力のある商品を販売する
成功のためには、集客力のある商品を販売しましょう。
例えば人気商品や定番商品、話題性のある商品、オリジナル商品などです。
このような集客力のある商品を取り扱うことで、多くのユーザーが訪問してくれるため、クロスセルやアップセルで売上拡大も狙えます。
■クロスセル
クロスセルとは、購入を検討している商品に加えて、関連性のある商品の購入を促す手法です。
■アップセル
アップセルとは、購入を検討している商品の上位モデルを訴求する手法です。
6. 楽天市場への出店にはクロスマがおすすめ
楽天市場に出店するなら『クロスマ』の利用をおすすめします。
なぜなら、機能により作業の自動化や簡略化ができるためです。
この章では『クロスマ』の特徴や利用方法の流れ、料金について詳しく紹介します。
クロスマとは
『クロスマ』とは、複数モールの運営を一元管理できるツールで、作業効率の大幅な改善や自動化による人的ミスの抑制が期待できます。
連携モールと連携倉庫は以下のとおりです。
クロスマの特徴
楽天市場の出店者に『クロスマ』がおすすめなのは、以下の4つの特徴があるためです。
特徴① 複数モールを一元管理
『クロスマ』は複数モールの受注・商品・売上などを一元管理できます。
複数モールの出店・運用で困るのは、それぞれの管理画面で操作することによる時間のロスです。
例えば楽天市場のRMSで商品ページを更新して、Amazonの商品ページを更新するといったように、管理画面を開いたり閉じたり、何度も同じ作業が必要になるためです。
出店数が多いほど手間も増えるため、リソース不足の原因となることもあります。
『クロスマ』であれば、複数モールの管理を同じシステムから簡単にできるので、このような問題を解決できます。
特徴② 商品ページを簡単に作成
『クロスマ』の特徴はAmazonの商品データを活用して、ワンクリックで各ECモール用の商品ページを作成できることです。
楽天用・Yahoo!ショッピング用など、商品ページを一つひとつ作っていくのに比べて、作業時間の大幅な短縮を実現できます。
特徴③ 出荷依頼・メール送信の自動化
連携倉庫への出荷依頼や顧客へのメール送信の自動化を実現できます。
『クロスマ』で自動化できる作業は以下のとおりです。
■自動化可能な作業
- 注文サンクスメールの送信
- モールステータス処理
- 入金確認
- 連携倉庫への出荷指示
- 出荷完了メールを手動で送付
- モール上のステータスを「完了」に変更
- 価格の調整
これらの自動化を活用することで、作業時間を91%も削減できるのが『クロスマ』です。
特徴④ 全店舗の在庫の自動変更
『クロスマ』は複数モールの在庫数を自動で調整します。
例えば、楽天市場でA商品が1つ売れると、他ECモールのA商品の在庫数を1つ減らすといった具合です。
このように各ECモールの在庫数を自動で変更してくれるため、在庫不足なのに注文を受けてしまうことや、反対に在庫があるのに売り切れになってしまうのを防げます。
また、人が一つひとつ手入力すると、人的ミスの要因にもなりかねません。
つまりツールにより自動調整することで、迅速・手軽・正確な在庫数の調整を実現できます。
クロスマの利用方法の流れ
『クロスマ』の利用方法の流れは以下のとおりです。
ステップ① 提携モール出店申請
まずは各提携モールへ出店を申請してください。
ステップ② クロスマへの申し込み
次に『クロスマ』の「お申し込み」から、必要な情報や料金の決済について入力し、利用を申請します。
ステップ③ ストア構築・初期設定
アカウントの発行やストアデザインの構築、ストア初期設定などをクロスマ側で実施します。
ストア開店済みで最大1週間、ストア未開店で最大3週間の期間が必要です。
ステップ④ 利用開始
『クロスマ』の初期設定・ストア構築が終了すると、利用開始ができる旨のメールが届きます。
あとは『クロスマ』を活用して、作業効率化・売上拡大を目指しましょう。
クロスマの利用料金
『クロスマ』のモール数ごとにかかる費用は以下のとおりです。
モール連携数により初期費用は変わりますが、売上に関わらず月額料金が一定なので、売上が増えるほどにコスパが良くなります。
7. 楽天市場の出店方法でよくある質問
楽天市場の出店方法でよくある質問は以下のとおりです。
- Q1. 楽天市場への出店方法の流れを確認したい
- Q2. 楽天市場に出店するための料金プランについて知りたい
- Q3. 楽天市場で審査落ちする理由が知りたい
- Q4. 楽天市場に出店するメリットは何ですか?
- Q5. 楽天市場で成功するための秘訣を教えてください
- Q6. 個人でも楽天市場に出店できますか?
- Q7. 楽天市場は複数店舗の出店を認めていますか?
この章ではこれらの質問について回答します。
Q1. 楽天市場への出店方法の流れを確認したい
楽天市場への出店方法の流れは以下のとおりです。
詳しい内容については、「楽天市場への出店方法の流れ」をご確認ください。
Q2. 楽天市場に出店するための料金プランについて知りたい
楽天市場の料金プランは、「がんばれ!プラン」「スタンダードプラン」「メガショッププラン」です。
各プランの月額料金は以下のとおりです。
がんばれ!プラン | スタンダードプラン | メガショッププラン | |
月額料金(税別) | 19,500円 | 50,000円 | 100,000円 |
初期費用(税別) | 60,000円 | 60,000円 | 60,000円 |
各プランの初月出店料は、「楽天市場への出店費用について」で紹介しています。
また、「楽天市場への出店費用や手数料を徹底解説!他ECモールとの比較も紹介」の記事でさらに詳しく解説していますので、料金や手数料について知りたい方はこちらをご確認ください。
Q3. 楽天市場で審査落ちする理由が知りたい
出店審査で落ちる理由は以下のとおりです。
理由や対策について知りたい方は「楽天市場の出店審査・開店前審査で落ちる理由」をご覧ください。
Q4. 楽天市場に出店するメリットは何ですか?
楽天市場への出店のメリットは、以下の4つが挙げられます。
詳しくは「楽天市場に出店するメリット」でご確認ください。
Q5. 楽天市場で成功するための秘訣を教えてください
楽天市場で成功するための秘訣は以下のとおりです。
成功のポイントの詳しい内容は、「楽天市場への出店で成功するためのポイント」をご覧ください。
また楽天市場の運営効率化には『クロスマ』をおすすめします。
Q6. 個人でも楽天市場に出店できますか?
楽天市場に個人で出店するには、税務署に開業届を提出して個人事業主になる必要があります。
また本業として商品を取り扱っていると証明をする必要もあるため、実店舗をお持ちでなければ、ECサイトなどで販売実績を作る必要があります。
Q7. 楽天市場は複数店舗の出店を認めていますか?
楽天市場への複数店舗の出店は可能です。
複数店舗を出店するメリット・デメリットは以下のとおりです。
■メリット
- 商品カテゴリで分けて出店できる
- 物流倉庫で分けて出店できる
- 検索結果の占有率を高められる
■デメリット
- 初期費用・ランニングコストがかかる
8. まとめ|楽天市場への出店方法で注意すべきは書類の不備
楽天市場への出店方法の流れは、4つのステップで完了します。
その中で注意すべきなのは必要な書類や資料が準備できていない場合です。
書類によっては用意するのに時間がかかる場合もあるためです。
もし楽天市場への出店審査で落ちた場合は、再度申請できるため、本記事を参考に審査が落ちた理由を推察して対応しましょう。
無事、楽天市場に出店できた方は、業務の効率化を図るために『クロスマ』の利用を検討してみてください。