通販事業者なら知っておきたい!通販に関する法律

Amazonや自社ECサイトで商品を販売する際、避けては通れないのが「法律」です。
法律では消費者が弱い立場とされており、消費者を守るためのルールがたくさんあります。
「知らなかった」では済まされないケースを回避するためにも、お客様に安心・信頼してもらうためにも、基本的な法律を確認しておきましょう。

1. 特定商取引法

ネット通販(通信販売)を行うすべての事業者に義務付けられている法律です。
消費者が安心して買い物ができるよう、情報を「特定商取引法に基づく表記」としてページに掲載しなければなりません。通販で扱う商品やサービスによって若干の違いはありますが、必要記載事項の例は以下の通りです。

  • 販売価格、送料、銀行振込の手数料など、購入者が支払う金額
  • 代金の支払時期
  • 商品の引渡時期
  • 代金の支払方法(クレジットカード、銀行振込、〇〇ペイなど)
  • 返品の特約に関する事項(ない場合は、ないこと明示しておく)
  • 事業者の名称(個人事業者の場合は氏名)、住所、電話番号
  • 瑕疵(かし)責任についての定め
    (届いた商品が破損していた場合に、返品できるのかなど)
  • 特別の販売条件

これらを誰でも見つけられる位置に記載する必要があります。
また、2022年の改正により最終確認画面で「定期購入の解約条件」などを明確に表示することがより厳格に義務付けられました。
その他、誇大広告、承諾されていないのにメール広告を送ること、消費者の意思を無視して契約申し込みさせようとすることなどが禁止されています。メールアドレスなど顧客情報を取得しても、承諾なしでメルマガ配信はできないようになっています。

2. 景品表示法

景品表示法は、不当な表示(誇大広告や虚偽の表現)と、不当な景品(くじや福引など)を禁止する法律のことです。
例えば「日本一」「最高級」といった表現を使う場合は、客観的な根拠を用意する必要があります。また、セール時に「通常価格 10,000円 → セール価格 5,000円」と表示する場合、その通常価格で実際に販売していた実績がないと「二重価格表示」として違反になります。

3. クーリング・オフ

クーリングオフは、訪問販売で契約をした(商品購入やサービスの契約)場合、8日以内なら一方的に解除できるという消費者の権利です。理由を告げることなく、書面で通達するだけで一方的に解除することができます。

ネット通販にクーリング・オフは原則適用されない

実は、ネット通販には法律上のクーリング・オフ制度はありません。
返品特約に明記していない場合、購入者が商品を受け取った日から8日は、送料を購入者が負担することによって解約が可能で、クーリングオフと同様に返品することもできます。ショップが返品についてのルールを明記してあった場合、返品に応じる義務はありません。

返品特約は明記しましょう

ユーザーは、ショップのカタログやサイトにあがっている写真を見て商品を選択、購入します。
実際の大きさや色を見たり触ったりできないため、届いてから「思っていたのと違った」というトラブルはどうしても発生してしまいます。その際に返品特約が明記されていないと、ショップとユーザー間での認識の違いが生まれ、更なるトラブルを引き起こす可能性があります。
お互いのためにも返品特約はきちんと明記しておきましょう。商品購入後に気に入らなかったという理由での返品については、クーリングオフと返品は違うこと、通販においてクーリングオフは適用されないことを踏まえると応じる必要はないですが、ショップ側のミスや配達中のトラブルなど消費者の責任でない返品・キャンセルの事例もあります。そういった申し出があった場合はできる限り応じるのがよいでしょう。

4. 消費者契約法

事業者と消費者の情報の格差を埋めるための法律です。
「どんな理由でも一切キャンセル不可」「損害賠償は一切行わない」といった、消費者に一方的に不利な規約を作らないことが定められています。仮にこうした規約がサイトに書いてあってもこの法律によって無効とされる可能性が高いです。

5. 電子契約法

ネット上での「操作ミス」による注文を取り消せるようにする法律です。
注文確定ボタンを押す前に、注文内容(商品名、数量、金額、配送先など)をひと目で確認できる最終確認画面を設置する義務が定められています。
この確認画面がない場合、購入者が「間違えてボタンを押した」と言えば、契約を取り消される可能性があります。

まとめ:コンプライアンスを遵守して安心な取引を

これらの法律を守ることは、ペナルティを避けるためだけでなく、お客様から信頼されるショップになるためにも欠かせません。