Shopeeとは?手数料・始め方・注意点を解説【越境ECの基本】

「Shopee(ショッピー)」という名前を見かけたことはあるけれど、何ができるモールなのかはよく分からない。

そんな方に向けて、この記事ではShopeeの基本を一通り整理します。どんなモールなのか、日本の事業者は何を売れるのか、手数料はどうなっているのか、どう始めるのか。順番に見ていきます。

※この記事は、日本からShopeeへ出品する(売る)側の方に向けた内容です。

Shopeeとは?東南アジア・台湾で最大手のECモール

Shopeeは、シンガポールのSea Limitedが運営するECモールです。東南アジアと台湾を中心に展開しており、この地域では最大手のショッピングサイトにあたります。

日本での知名度が高くない理由はシンプルで、日本国内に消費者向けのモールが無いからです。日本でShopeeを開いても、私たちが買い物をする場所は用意されていません。

では日本の事業者にとってShopeeは何かというと、海外に商品を売るためのモール、つまり越境ECの販路です。楽天市場やAmazonが「日本の中で売る場所」だとすれば、Shopeeは「日本の外へ売る場所」にあたります。

楽天・Amazonは日本の中で売る場所、Shopeeは日本の外へ売る場所です。

規模を数字で見ると、Shopeeの2025年の年間流通総額は約1,270億ドル。東南アジアのECモール市場ではシェア約53%を占め、主要6か国のすべてで1位という位置にいます。地域の中では、日本における楽天やAmazonに近い存在だと考えるとイメージしやすいかもしれません。

日本には2020年7月にショッピージャパン株式会社が設立されており、日本の事業者がShopeeへ出店するための窓口とサポートを担っています。申請から運営の相談まで日本語で対応してもらえるのは、越境ECがはじめての事業者にとって心強い点です。

ポイント
Shopeeは東南アジア・台湾で最大手のECモール。日本国内にモールは無く、日本の事業者にとっては「海外へ売るための販路」という位置づけです。

Shopeeで何ができる?日本の事業者から見た2つの特徴

海外へ売る手段は他にもあります。その中でShopeeが「はじめの一歩」として選ばれやすいのは、次の2つの理由からです。

海外発送の面倒な部分をShopeeが引き受けてくれる

越境ECで多くの事業者がつまずくのが配送です。海外の配送業者をどう手配するのか、通関の書類はどうするのか、そもそも現地に在庫を置く必要があるのか。考えることが多すぎて、そこで止まってしまいます。

ShopeeにはSLS(Shopee Logistics Service)という物流の仕組みがあり、この部分をまとめて引き受けてくれます。

出品者がやることは、日本国内にあるSLSの指定倉庫へ商品を送るだけです。そこから先の輸出通関、航空輸送、現地での輸入通関、購入者のもとへの配達までは、Shopee側が手配します。海外に在庫を置く必要はありません。

貼るラベルもShopeeが発行するもの1枚で済むため、配送会社ごとにラベルを用意する手間もかかりません。配送料は売上金から差し引かれる形で精算されます。

さらにSPS(Shopee Pickup Service)という集荷サービスもあり、これを使えば提携のドライバーが商品を引き取りに来ます。倉庫へ持ち込む手間も省けるということです。

国内の倉庫へ送るだけで、通関から現地の配達までをShopeeが手配してくれます。

個人でも出店できる

Shopeeは法人だけでなく、個人事業主や個人でも出店を申し込めます。申請時に3つの区分から選ぶ形になっており、区分ごとに必要な書類が決まっています。

国内の大手モールでは法人であることが前提になっている場合もあるため、小さく始めたい事業者にとっては入りやすい設計だといえます。

Shopeeの手数料と費用のしくみ

「結局いくらかかるのか」は、出店を考えるうえで最初に気になるところだと思います。Shopeeの費用は、次のように整理できます。

出店するだけなら費用はかからない

Shopeeは初期費用も、月額の固定費もかかりません。商品を何点出品しても、出品そのものに費用は発生しません。アカウントを複数運営する場合も、維持のための費用はかかりません。

固定費がかからないということは、売れない月の持ち出しが無いということです。新しい販路を試すときに一番こわいのは「売れていないのに費用だけ出ていく」状態なので、ここは越境ECをはじめて試す事業者にとって大きな意味を持ちます。

費用が発生するのは「売れたとき」だけ

手数料は、取引が成立したオーダーに対してかかります。キャンセルになった注文には発生しません。

内訳としては、販売にかかる手数料と決済にかかる手数料があり、出店する市場によって料率が異なります。また、料率は改定されることがあります。

このため、具体的な数字はここには書きません。出店を検討する市場の最新の料率を、Shopeeの公式サイトで必ず確認してください。利益計算は、そこに国際送料を加えて組み立てることになります。

注意
手数料の料率は市場ごとに異なり、改定されることもあります。ブログや解説記事の数字をそのまま使わず、必ずShopeeの公式情報で最新の料率を確認してください。

売上金の受け取りにも手数料がかかる

見落とされがちなのが、売上金を日本の銀行口座へ移すときの費用です。

Shopeeの売上金は、Payoneer(ペイオニア)という国際送金サービスの口座を経由して受け取ります。ここから日本の銀行口座へ引き出す際に、為替手数料が2%程度かかります。

金額としては小さく見えますが、利益率の薄い商材では効いてきます。原価計算に入れておいてください。

どんな日本商品が売れている?

日本の商品は、東南アジアや台湾で「品質が高い」という評価を得ています。実際にShopeeでよく売れているのは、次のようなジャンルです。

市場 売れている日本商品の例
台湾 グミをはじめとするお菓子類。日本でヒットした商品がそのまま受け入れられやすい
シンガポール ポケモンやONE PIECEなどのトレーディングカード。スリーブやプロテクターといった周辺品も動く
マレーシア サプリメントなどの健康・美容関連。アウトドア用品や釣具といったジャンルも
タイ スキンケア・化粧品
ブラジル オーラルケアなどのパーソナルケア用品

全体の傾向としては、化粧品・スキンケア、サプリメント、お菓子や食品、ホビー・トレーディングカード、ベビー用品、キッチン用品あたりに需要が集まっています。日本の店頭で普通に並んでいる商品が、そのまま強みになるジャンルです。

なお、Shopee Japanは毎月、各市場で売れている日本商品のトレンドを公開しています。自社の商材に近いジャンルがあるかどうかは、そちらで確認できます。

Shopeeの始め方と出店の流れ

Shopeeへの出店は、日本語のWebサイトから申し込めます。

まず、申請の区分と必要書類を確認しておきましょう。

区分 必要書類
法人 履歴事項全部証明書
個人事業主 マイナンバーカード
個人 パスポート・運転免許証・マイナンバーカード・在留カードなどから1点

申し込みの流れは次のとおりです。

  1. Shopeeの申請ページで区分を選び、必要事項を入力する
  2. メールアドレスの確認とSMS認証を行う
  3. 届いた審査用フォームに、事業形態・出店を希望する市場・取り扱う商品カテゴリーを入力する
  4. Shopee側の審査を受ける
  5. 審査を通過したらアカウントを開設し、店舗の基本設定と商品の登録を行う

審査には1週間ほどかかる場合があります。出店できる市場は東南アジアと台湾を中心に複数用意されていますが、最初に選べる市場や、2店舗目以降で追加できる市場には条件があります。最新の対応市場は申請ページで確認してください。

ポイント
Shopeeを装った偽サイトへの注意喚起が公式から出ています。申請は必ずShopee Japanの公式サイト(shopee.jp)から行ってください。

始める前に知っておきたい注意点

入口は軽い一方で、国内のモールとは勝手が違う部分もあります。始めてから戸惑わないよう、主なものを挙げておきます。

  • 購入者とのやり取りは外国語になります。台湾は繁体字中国語、それ以外の市場は英語での対応が基本です
  • 出荷のスピードが求められます。注文を受けてから2営業日以内の発送が基本で、プレオーダーの設定をすれば最大10日まで延長できます
  • キャンセルへの回答期限は原則2日です。期限内に返答しないと、購入者のキャンセル申請がそのまま受理されます
  • 無在庫での販売は相性がよくありません。商品が出荷される前であれば購入者はいつでもキャンセルできるため、仕入れている間にキャンセルされることがあります
  • 返品のルールは市場ごとに違います。配達できなかった商品が日本へ返送されない市場もあれば、一定金額以上の商品のみ費用を負担して返送できる市場もあります
  • 現地の規制への対応が必要です。化粧品の成分届出や食品関連の規制があるほか、電圧やプラグの形状が違うために家電が売れないといったケースもあります

こうしたルールは、守らないとペナルティやアカウントの停止につながります。裏を返せば、発送と問い合わせ対応をきちんと回せる体制さえあれば、大きな初期投資なしに海外の販路を1つ増やせるということでもあります。

まとめ:Shopeeが向いているのはこんな事業者

Shopeeは、日本の商品をそのまま海外へ届けられる販路です。初期費用と月額固定費がかからず、費用がかかるのは売れたときだけ。海外発送の面倒な部分はShopeeの物流サービスが引き受けてくれます。個人でも申し込めるため、小さく試すことができます。

化粧品やサプリメント、お菓子、ホビー用品といった「日本製であること」が強みになる商材を扱っていて、外国語での問い合わせ対応と2営業日以内の発送を回せる体制があるなら、試してみる価値のある販路です。

逆に、無在庫で回している場合や、発送までに時間がかかる商材の場合は、先にそこを整えてからのほうが安全です。

出店の申し込みは、下記のページから行えます。

Shopeeの出店を申し込む

お知らせ
EC多モール一元管理システム「クロスマ」は、Shopee連携に対応予定です。Amazonの商品情報をもとにしたShopeeへの出品や、他モールとの在庫連携に対応します。